■ - Vol11. 日本人のいない国 -
天気は幸いここから先は旅の終わりまで、まったく雨に降られずにすんだ。
Cienは本業にしてもいいんじゃないかと思うくらい、いいガイドっぷりでマラッカの町の
見所をつぎつぎ案内してくれた。
マラッカはちょっとイタリアのフィレンツェの町並みを思い起こさせる赤い屋根の町だ。
でも、ヨーロッパ風ではなく中華風。(※フィレンツェは行ったことないけど、写真を思い起こした)
そのマラッカの町が一望できる観光名所に連れて行ってくれた。
ここでは、お土産屋さんが日本語で「これはとても安いよ。」とかカタコトの日本語で
話しかけてきたが、ほんとに今回の旅で、日本人をまだ一度も見ていない。
Cienにそれを言うと、昔はもっと観光客がいたけど、今は減って
しまった。
日本人の観光客もたまにしか見かけないけど、マラッカはもともとそんなに
大きな町ではないので、クアラルンプールとかはもっといると思うと言っていた。
SARSの影響よりも経済状態が悪くなってから、旅行者が減ったらしい。
前は日本人が一人もいない国へ行ってみたいという話をオーストラリアのユースホステルで友達になった
日本人の子と話していたら、「日本人てほんと世界中どこ行ってもいるらしいよ。
なんでこんな
とこに?っていうすごい意外な国とかでも日本人旅行者がいるんだって。日本人のいない国って
ないかもしれないよ」と聞いて、恐るべし日本人とおののいていたが、
同じアジアの国でここまで日本人がいない国があったとは。
しかも、いざ一人もいないと
一人でいいから、会って、日本語で今までの旅のハプニングをガーッとぶちまけたい、
と誰よりも日本人が恋しくなった。