■ Vol32. 旅のおわり -

翌朝、ボートでタマン・ネガラを出発した。
ここから1時間のところで、車に乗り換え、クアラルンプールへ向かうのだ。
ボートでは、やさしそうな2人のマレーシア人男性といっしょだった。
1人はクアラルンプールの大企業に勤めている人。
もう1人は、私が行きたかったコタキナバルに住んでいる人だった。

3人でボートで朝食をたべながら、タマン・ネガラを後にした。
この2人とは、クアラルンプールまでの道のりずっといっしょだったので、仲良くなり、メロンの種の食べ方などをおしえてもらいながら、楽しい旅の時間をすごした。

とくに1時間のボートの旅は、最高だった。
熱帯雨林を横目に、大自然を満喫しながら、それまでの旅で起こったハプニングや、やさしい人々との出会いを思いだしていると、「ああ、いい旅だった。また行きたいなぁ。」などと思ってしまうのだ。
アジアの旅には、そんな風に人々をとりこにする魔法のようなものが隠されているのかもしれない。

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