■ - Vol3.夜中のシンガポールで宿探し -
そんなわけで前日夜9時半ごろまで仕事をし、翌日の15時ごろの便で成田を出発。
航空券の安い理由はもうひとつあった。
15時出発というのは余裕があってよいが、現地着が夜中の0時近くだった。
バックパッカーは当時予約というのがなく、当日直接行くしかないが、さすがに夜中の便で着いて
宿がなかったら心配なので、地球の歩き方からシングルルームがあって、
便利な場所にある安宿を探し3日前に現地のバックパッカーに電話して宿があいてるか
聞いておいた。
電話にはフロントの人らしき男の人がでて、
めちゃめちゃ聞き取りにくいいわゆるシングリッシュというシンガポーリアン独特の英語で、
「can,can」(OK、OKみたいな意味のシンガポール特有のあいづちらしい)
と言われたので、全然あいてるゼって感じなのかなと思ってとりあえず安心してそこに
泊まることに決めていた。
しかし、夜中について、空港からCITYまでタクシーに乗り、いざそのバックパッカーの
あるbeach roadに行くと、どこにもそれらしき宿はない。。。
確かに住所だとこの場所
のはずという所はバーになっていた。
そのバーに入って聞いてみることにした。
バーではきれいなシンガポーリアンの女の子2人組みとバーテンが話していた。
そのバーテンにそのバックパッカーの場所を聞くと、な、なんとそこはもう
なくなってしまったと言うではないか。
あの3日前電話に出た男は一体なにものだったんだ、
それか、3日間のうちにつぶれたのか??という疑問で頭がいっぱいになったが、それより
宿を探さないとまずい。
とりあえず、途方に暮れた顔をして、大きなバックパックを背負って
小汚い旅行者ですという哀愁をただよわせつつ、バーを出て行こうとすると、
きれいなシンガポーリアン二人組みが顔を見合わせて、バーテンに「ほら、どこか
近くのバックパッカー教えてあげなさいよ」(←想像)と言うと、バーテンに引き止められ、
「この通りに「○○ホステル」というバックパッカーがあるから、そこならすぐ泊まれると
思うから行ってみるといいよ」ととても親切に教えてくれた。
そして、きれいなシンガポーリアン二人組みは私を見てニッコリとフレンドリーに微笑んだ。