■台湾 - 旅のエピソード VOl.2 -

私が着いた場所は「基隆」という場所だった。
バスの中でガイドブックで、どうか空港の近くでありますようにと必死で神様にお願いしながら、 「基隆」という場所を探すと、な、なんと台北から空港とは反対方向に1時間の場所。
つまり「基隆」から空港までは、に、2時間?!

もし2時間かかるとしたら、飛行機に間に合わない。。。
ほんとに2時間かかるんだろうか。
いや、もしかしたら近道を通って1時間で行けてしまうのかもしれ ない。
だれか、「はははは、空港ならここから1時間だよ、余裕余裕!」と笑いながら答えて 安心させてくれる人を求めて、周りの人に“Do you speak English?”と聞いてまわったが、 なんとそのバスには一人も英語が話せる人が乗っていなかった。
すがるような思いで、バスの運転手に“Excuse me! Excuse,me!”と何度言っても、 ずっと無視して返事をしてくれない。

しばらくして、運転中は話しかけちゃだめだとジェスチャーで示してきたが、 そうゆうこと言ってる場合じゃないのよ~!と思い、必死で 「私のフライトは19時だけど、ここから空港までどのぐらいかかりますか?間に合わないんです!」 と航空券を見せて、泣きそうになりながら言っていたら、すぐそばに座っていた台湾人の男の人が 何か中国で話しかけてきた。

彼もまた中国語しか話せないので何を言ってるかさっぱりわからない。
「大丈夫だから、落ち着いてまあ座りなさい」とたしか中国語だけど、ジェスチャーで 通じたのかな? 大丈夫じゃないのよーーー!と思いながらも隣りに座ると、かばんの中から社員証を見せてきた。

見ると、な、なんと国際空港の検疫官。
今から国際空港に出勤するところだったのだ。
それから、その人に状況を「旅の指差し会話帳中国語篇」を見ながら、必死で中国語で説明した。
行く前に簡単な言葉はちょっとだけ覚えておいたけど、まさかこんなに話す機会があるとは。
この「旅の指差し会話帳」相当使える本だった。
検疫官は、自分もこれから国際空港に行くところだから、一緒にくれば大丈夫だと言って なだめてくれ、不安を抱えつつもとりあえずだまった。。

そしてしばらくして、着いたところは台北駅だった。
ここで、バスを国際空港行きに乗り換えなければならないということは更に時間がかかるということ。
ちなみに台北駅に着くと、バスの乗客の一人のおじさんが「あなた日本人?」と日本語で 話しかけてきた。
英語を話せる人を探すより、日本語を話せる人を探せばよかったらしい。
おじさんは日本語をかなり話せたが、どうでもいい話をして降りて行った。

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