春になりました。
おかみさんのうめさんは、いつものように、そとにならんでいる大きなたぬきの
おきものたちをいっしょうけんめいみがいていました。
すると、突然「パンパーンッ!」と近くでものすごい音がしました。
そして、空いっぱいに風船が飛んでいくのが見えました。
たぬきのおきものたちはびっくりして口があいていました。
とめきちさんも、びっくりして外にでてきました。
そこへ、ひらひらと1枚の紙きれがとんできて、
うめさんがそれをひろいあげました。
「日本一の巨大ゆうえんち完成!」
その紙きれにはそう書かれていました。
「おやまあ、巨大ゆうえんちねぇ。わたしたちには縁がないねぇ。」
うめさんは、たぬきたちにむかって話しかけました。