■オレゴンからの手紙
帰国後、日本にポートランドのバスドライバーから1通の手紙が届いた。
そこには、自分の不注意で嫌な思いをさせてしまって、本当に申し訳なかった。という
謝罪の言葉と、せっかくの旅行の思い出が、このことで嫌な思いでになったり、ポートランド
の印象が悪くなってしまっていないといい。これに懲りず、ポートランドはとても
いい街なので、またいつか遊びにきてほしい。
会社で返金の手続きはしてあるので、もうすぐバス会社から小切手が送られてくる
と思うけれど、もし届かなかったり、不備があったら、自分に連絡してきてほしい。
自分が責任を持って、必ず返金されるようにするから。
というドライバーさんのやさしさと善良さが伝わってくる手書きの
心のこもった手紙だった。
悪い印象どころか、たった1日の旅で、こんなに感動するできごとを体験できるとは。
その後すぐに、バス会社から9ドルの小切手が届いた。
銀行へ行ってさっそく、お金に変えようとしたところ、銀行の人が
「あの~・・・」と言いにくそうに「オレゴンバンクにお口座はお持ちではないですよね?
そうしますと、手数料が2500円になりますので、逆にお金を払うことになってしまう
んですよ。。。」とのこと。
結局のところ、この小切手をお金に換える方法は再度ポートランドへ行って、
オレゴン銀行で換金するしかないのだった。でも、換金できなくてよかった。
今は、ドライバーさんからの手紙と一緒にあたたかいポートランドの人々の
思い出として、大切にしまってあります。